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大正天皇 その2

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明治・大正・昭和の天皇に仕えた 小川金男の手記

崩御の前年になるとすっかり御脳にきてしまい、ひどい健忘症におかかりになったのである。
それでも運動をしなければ御身体に悪いと御考えになっていた御様子で、
よく廊下を歩いておいでになるのを御見受けした。

廊下を御歩きになりながら、御自分の気をひきたて鼓舞するようによく軍歌を唱われた。
その軍歌は決まってあの「道は六百八十里」というのであるが、
健忘症にかかっておられたから、
「道は六百八十里、長門の」とまで唱われてもその後をどうしても御思い出しになれない。
それでまた「道は六百八十里、長門の」と御唱いになる。
それをしょっちゅう繰り返されながら、力づけるような御様子で陛下が廊下を歩いておいでになる。
その御姿を拝して、私はなんとも言えないおいたわしい感じを受けたものであった。

当時葉山の御用邸には九官鳥を飼ってあったが、
その九官鳥がいつしか陛下の「道は六百八十里」を覚えこんでしまって、
陛下が唱っておいでにならない時でも、
森閑と静まり返った御廊下で「道は六百八十里」とひとり唱うので
女官などはよく陛下とお間違えした。

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by oMUGIo | 2001-01-12 00:00 | 皇族
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